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好きだったのに、言えなかった――。そんな後悔の味を、あえて読みたい夜に開きたい一冊です。佐波缶の初作品集『未恋-みれん-』を、夜棚が紹介します。
作品の基本情報
| タイトル | 未恋-みれん-【デジタル特装版】 |
|---|---|
| 作家 | 佐波缶 |
| レーベル/出版社 | ジーオーティー |
| 作品形式 | 商業コミック(オムニバス短編集) |
| 主なジャンル | BSS/幼なじみ/学園 |
| 属性・シチュ | 年上・同年代・幼なじみ・女子校生・巨乳・処女・童貞/学園・コスプレ・制服・水着・BSS |
| シリーズ | 単巻 |
| 発売日 | 2026年4月30日 |
| 価格 | 1,650円(税込・配信時点) |
| ボリューム | 全7話(この巻で完結)/226ページ |
結論
評価:★★★★★(★5 / 5)
ひと言でいえば、BSS! 想いを口にできないうちに、好きだった子がほかの男性と親密になっていく――そんなBSSの切なさを、幼なじみとの前後編をはじめとする全7話で味わえるオムニバス短編集です。エロもしっかり描かれています。ヒロインがなぜその相手を選ぶのか、引っかかる展開もありますが、BSSが好きならぜひ手に取ってほしい一冊です。
こんな人におすすめ
- BSSのほろ苦さ・切なさが好きな人
- 幼なじみや学生時代の片想いを描いた話が好きな人
- 可愛い系・綺麗系の絵柄で、エロもしっかり読みたい人
向かない人
- BSSや、好きだった相手がほかの男性と親密になっていく展開が苦手な人
- 両想い・ラブラブの甘い恋愛ものを読みたい人
- ひとつの主人公・関係だけを長く追う物語を読みたい人(全7話のオムニバスです)
- 作品タイプ:オムニバス短編集(全7話・この巻で完結)
- 絵柄:可愛い系/綺麗系
- 主な属性:年上・同年代・幼なじみ・女子校生・巨乳・処女・童貞
- 関係性・シチュ:学園/コスプレ/制服/水着/BSS
- 読み味:エロ重視
- NTR要素:なし
- 後味の悪い終わり方:なし
- 鬱展開:なし
- 暴力的な描写:なし
- 人を選ぶ要素:あり(BSS。好きだった相手がほかの男性と親密になっていく展開が中心なので、人によってはダメだと思います)
あらすじ・世界観
想いを伝えるチャンスはいつでもあったのに、言えないまま、好きだった子がほかの誰かのものになっていく――。BSSを描いてきた佐波缶が、そんな青春の切なさを詰め込んだ初の作品集です。
中心になるのは、幼なじみの利根が転入生と付き合い始める学生時代と、5年ぶりの同窓会での再会を描いた前後編。このほか、片想いの相手から誘われる話、思い出の秘密基地を舞台にした幼なじみの話、告白にとっさの嘘で答えてしまった初恋の話、図書室で過ごす時間を描いた話などを収録しています。デジタル特装版には、12ページの追加作品が入っています。
夜棚レビュー
- 一言で言うなら「BSS!」:この作品集の軸は、BSS(「僕が先に好きだったのに」の略。想いを伝えられずにいた相手が、ほかの人と親密になっていくのを見せられる切なさを楽しむジャンル)。幼なじみ、片想いの相手、図書室で一緒に過ごす相手と、話ごとに関係は変わりますが、多くの話でその切なさが描かれます。
- いちばん良かったのはシチュの設定:夜棚はBSSというだけで刺さるタイプなので、この設定がまず良かったところ。想いを口にできないまま時間が過ぎていく形も、幼なじみとの関係を偶然重なっただけと捉えていたり、相手を意識して自分から距離を取ってしまったり、告白にとっさの嘘で答えてしまったりと、話ごとに違います。
- 前後編で読む幼なじみの再会:夜棚が特に良かった話に挙げたのが第2話。第1話で自分の気持ちの正体がわからないまま利根と離れた朔太郎が、第2話では大人になって同窓会で彼女と再会します。2話続けて読むことで、学生時代から抱えてきた気持ちの行方を追えるつくりです。
- エロもしっかり:読み味はエロ重視。各話に性的な場面があり、読み終わって素直に「エロかった」と思える一冊でした。
- ヒロインの選ぶ相手には引っかかりも:ヒロインたちは悪くないものの、なぜその男に行くのか、もう少しまともな相手を選んだほうがいいだろう……と思ってしまう展開があります。
良かった点 / 気になった点
◎ 良かった点
- BSSのシチュを、話ごとに違う関係で味わえる
- 前後編・後日談で、その後まで追える話がある
- エロ重視で、性的な場面もしっかり描かれる
△ 気になった点
- ヒロインがなぜその相手を選ぶのか、引っかかる展開がある
こんな人におすすめ / 向かない人
おすすめ
- BSSのほろ苦さ・切なさが好きな人
- 幼なじみや学生時代の片想いを描いた話が好きな人
向かない人
- BSSや、好きだった相手がほかの男性と親密になっていく展開が苦手な人
- 両想い・ラブラブの甘い恋愛ものを読みたい人
各話メモ
◎は夜棚が特に良かった話です。第1話と第2話は前後編、第3話と第7話は同じ二人の本編と後日談(第7話はデジタル特装版限定の収録)で、第4〜6話はそれぞれ登場人物の異なる読み切りです。
- 第1話 君が思い出になるまで:幼なじみの利根との関係を、偶然重なっただけのものだと捉えていた朔太郎。転入生の玉村と付き合い始めた利根を前に、朔太郎は自分の感情の正体をつかめないまま過ごします。
- 第2話 君と思い出になるまで:地元の会社で働く朔太郎が、同窓会で大人びた利根と再会します。会場を抜け出した二人の時間を通して、朔太郎が当時の気持ちと向き合う、第1話の後編です。 ◎
- 第3話 失恋の残香:彼氏と別れた吾妻ひびきと、八ツ場樹が再び話すようになり、体を重ねる話です。その最中、樹は吾妻と元交際相手・鹿嶋先輩との過去に触れ、自分でも思いがけない感情に気づきます。
- 第4話 ひみつきち:かつて山の小屋を二人だけの秘密基地にしていた大悟と涼夏。互いを意識して距離ができていた夏休み、大悟は思い出のその場所で、涼夏とほかの男性の場面を目にします。
- 第5話 言えずの初恋:明香里からの告白に、「クラスに好きな子がいる」ととっさに嘘をついてしまった将ちゃん。一方の明香里は、平静でいられないまま先輩と会い……。言えなかった初恋をめぐる話です。
- 第6話 彼女のいた図書室:一人で過ごすことの多い慎二にとって、図書委員の渡瀬さんと話す図書室の時間は、退屈を紛らわせてくれるものでした。ところがある日、渡瀬さんが用事があると言って先に帰ってしまい……。
- 第7話 失恋の残香 ~After Story~:デジタル特装版限定で収録された、第3話の後日談。吾妻と樹のその後に加え、第1・2話の主人公の現在にも触れます。
同じくBSSの余韻が残る作品です。こちらはメンズエステで働くギャルのセラピストを、2人の男性客の側から描く100ページの同人作品で、1本の長編としてじっくり読めます。
「メンズエステは風俗店じゃありませんので〜オモテウラ〜」レビュー
1冊でいろいろな関係やシチュを読みたいときは、オムニバス短編集のまとめ記事もあります。読み味と注意したい要素で比べながら探せます。
まとめ
『未恋-みれん-』は、想いを伝えられないうちに好きだった子がほかの男性と親密になっていくBSSの切なさを、幼なじみとの前後編をはじめとする全7話で描くオムニバス短編集です。
ヒロインの選ぶ相手に引っかかる展開はあるものの、話ごとに形を変えるBSSのシチュと、しっかり描かれたエロが魅力。BSSのほろ苦さを味わいたい夜に、手に取ってみてください。